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2008年12月15日月曜日

名古屋大学構内にパブリックアートが出現!

「名古屋大学の構内にパブリックアートが設置された」という噂を聞きつけて現地へ赴くと、その意外性に驚かされた。というのは、「パブリックアート=大きな立体作品」という既成概念が見事に覆されたからだ。


作品があるのは教養教育院の中庭で、ファミリーマートの通りを挟んだ斜め向かい側。通りから中庭に目を向けると、向かい側の校舎の建物から赤い直線が放射 状にこちらに向かって伸びている。一見、赤い紐が空間に張り巡らされているかのようだが、紐ではなく、中庭を囲む校舎の外壁にじかに赤い線が描かれてい た。そのため、見る人の身長や立つ場所によって線にズレが生じるが、見る位置や目の高さを調整すると平面的な図形として浮き上がって見える瞬間があり、意 表を突かれた。

この作品を制作したのは、スイス生まれでフランス在住の現代美術アーティスト、フェリチェ・ヴァリーニさん。建物の壁に描かれた幾何学模様が、ある地点から見ると平面的に見える作品で知られており、制作は投光器で壁に図形を照射して行うという。

日 本では2001年の札幌ドームのパブリックアート、2007年の「大阪・アート・カレイドスコープ2007」(大阪府庁舎本館に《Vingt et une droites en spirale 螺旋状の21本の直線》、大阪証券取引所ビルに《trois triangles bleus 青い3つの三角形》を展示)に続き、3度目の展示となる。

教養教育院には名古屋大学教養教育院プロジェクトギャラリー「clas」もあるので、併せてぜひ足を運んでみては。

名古屋大学教養教育院プロジェクトギャラリー「clas」ウェブサイト
http://www.vision.ss.is.nagoya-u.ac.jp/clas/

2008年9月15日月曜日

アートと社会をつなぐ、アートサミット@8 が開催!

去 る9月7日、名古屋市中区新栄のカフェ・パルルにて、N-mark(野田利也、武藤勇の2人のアーティストによるアートオーガニゼーション)主催、よろず アートセンターはち、小誌Artholicの協力によりアートサミット@8(あーとさみっとあっとはち)が行われた。これは、東海エリアでアートに関わる 活動をしている方で、活動内容に「アートと社会をつなぐ」という視点を見出すことのできる人々を招いた会議。

これまで展示スペースの運 営、全国のオルタナティブ組織の調査、全国展開可能なリレーションシップをもった展覧会の開催、それらの活動記録の出版といった活動を展開してきたN- mark。その中で得られた「アートは社会へ発信され、市民と対峙したとき初めて成立する。効果的なアートとの出会いをいかに演出、創出するかは、アー ティストだけでなく、彼らと併走する同時代の評論家、キュレーター、ライター、ギャラリスト、メディア等の役割、協働が重要」という趣旨に賛同したゲスト スピーカーが活動をプレゼンテーションし、社会とつながっていくための意見交換をする場となった。

ゲストスピーカーは天野智恵子(AIN SOPH DISPATCH)、伊東里奈(やさしい美術プロジェクト)、岩上杏子・黒田義隆(Bookmark Nagoya)、加藤徳治(アートフェチ)、小林昌廣(大垣ビエンナーレディレクター)、新見永治(よろずアートセンターはち)、田中由紀子 (Artholic)、中村史子(愛知県美術館)、野田利也(PEELER)、原田京子(ARTRAVEL)、平松伸之(プラスギャラリープロジェクト) (敬称略、五十音順)の12名と、特別ゲストの近藤ナオ(特定非営利活動法人シブヤ大学)(敬称略)。プレゼンテーションをとおして、一般の人々にアート 浸透させ、アートの裾野を広げる取り組みの大切さが話されたが、なかでも東京都渋谷区のまちを学びの場にしようとするシブヤ大学の活動は、アートに置き換 えても人や企業を巻き込む上で参考になる部分が多く、たいへん興味深かった。

当日はゲスト以外にも約40名の参加者があり、会場は満席状態。最後には、2010年に開催予定のあいち国際芸術祭に向けてやれることを模索し、東海エリアのアートシーンを盛り上げていこうと士気を上げた。

2008年6月15日日曜日

おとなのワークショップ

ちょっと難解な気もするアートを身近に感じるには、作家自身やその制作過程に触れられるワークショップに参加してみるのも有効な手段。今回はそんな体験ができそうな、おとな向けのワークショップを厳選してご紹介します!

 
詳細情報以外にも、名古屋市美術館が開館20周年を記念して行う「夏休みおとなの美術館 作家とあそぼうあなたとわたしをつなぐもの」の椿原章代(8月7日 (木)・8日(金) 10:00~16:00)、加藤万也(8月2日(土) 14:00~16:00)、平松伸之(8月3日(日) 14:00~16:00)によるワークショップなど盛りだくさん。アート体験でいつもとは違う夏の一日を過ごしてみては?

■荒木由香里ワークショップ「サクシマのイキモノをつくろう」(定員25名)
作家と共に島を巡り、採取した木の実や貝殻を使って、現実には存在しないような「イキモノ」をつくります。

日時:6月22日(日) 14:00~16:30
会場:弁天サロン(愛知県一色町佐久島)
対象:子どもから大人まで 参加費:無料
申込方法: office@m-mole.comへお申し込みください。定員になり次第締切。

詳しくはhttp://www.m-mole.com/sakushima/index.html


●ワークショップ作品展示「サクシマのイキモノ展」
 会期:6月24日~8月31日 会場:弁天サロン・創作の間

●荒木由香里展「海ヨリキタリテ」
 会期:7月5日~8月31日 会場:弁天ギャラリー

■ワークショップ 点音in 一宮(各回定員20名)
アーティスト・鈴木昭男と町中で耳を澄ますポイント巡りを行います。
日時:8月 3日(日)/8月17日(日) 10:00~12:00
会場: 一宮市三岸節子記念美術館にて受付・集合
対象:8月3日(日)は一般、8月17日(日)は子どもから大人まで
参加費:300円

申 込方法:往復はがきかFaxで、参加希望日、氏名、年齢、郵便番号、住所、電話・Fax番号を明記のうえ、〒494-0007愛知県一宮市小信中島字郷南 3147-1 FAX 0586-63-2893 一宮市三岸節子記念美術館 点音係までお申込みください。

各日の10日前必着。申込多数の場合は抽選


●2008夏休みの美術館 鈴木昭男展 点気ki-date
 会期:7月12日(土)~8月17日(日) 9:00~17:00[入場は4:30まで] 
 月曜日[7/21は開館] と7/22(火)は休館
 観覧料:一般500円[400円]、高校・大学生300円[240円]、小・中学生無料
※[ ]内は20名以上の団体料金


写真:荒木由香里《vehicle》ミクストメディア 20x29x15cm 2008年